東北電力は27日、東日本大震災の影響で公表を見合わせていた2012年3月期連結決算の業績予想を発表した。純損失は2500億円となり、赤字額は過去最大だった前期の337億円を大きく上回る見通し。被災した火力発電所の復旧費や、原発停止を受けた火力発電の燃料費増が響いた。
販売電力量も落ち込み、売上高は前期比4.6%減の1兆6300億円と2年ぶりの減収を予想する。火力発電所の燃料費を前期の約1.7倍となる約5000億円程度と算定したことなどから、経常損益は前期の802億円の黒字から2000億円の赤字に転落。経常ベースでも過去最大の赤字幅になる見通し。
被災した設備の復旧費として特別損失に約906億円を計上する。主な内訳は原町(南相馬市)など火力発電所が約529億円、昨年7月の新潟・福島豪雨で被災した水力発電所が約176億円、女川原発(宮城県女川町、石巻市)など原発関連が約143億円。
記者会見した海輪誠社長は「自然災害でやむを得ない面もあるが、過去最大の赤字は非常に残念。発電施設を早く復旧させ、正常な収益基盤を回復させたい。経営効率化も進める」と述べた。
東北電は赤字予想を受け、中間に続いて期末配当も見送り、12年3月期の年間配当を無配とする方針も明らかにした。年間での無配は創業年度に当たる1952年3月期以来。
東北電はこの日、11年4~12月期連結決算も発表した。売上高は前年同期比6.9%減の1兆1616億円。経常損益は950億1900万円の黒字から1339億100万円の赤字に、純損益は507億9900万円の黒字から1677億1600万円の赤字にそれぞれ転落した。連結対象子会社はユアテックなど41社。
*文章为作者独立观点,不代表日本通立场
本文由 日本通 授权 日本通 发表,版权属作者所有,未经许可,严禁通过任何形式转载。
参与讨论