コバレントマテリアル(CV)は、同社のSiウェハ事業を台湾Sino-American Silicon
Products(SAS)に譲渡することでSASと合意したことを発表した。
CVは2007年に東芝セラミックスが東芝からMBO(マネジメントバイアウト)の形で独立した企業で、Siウェハ事業は同社の中核事業となっており、2011年3月期の全社売上高約828億円の内、409億円が同事業で占められている。
今回の合意により、同事業を子会社のコバレントシリコン(CVS)に集約させ、その後、CVSの全株式をCVSに譲渡することとなる。事業譲渡のスケジュールとしては2011年12月末までに完了する予定で、CVが行っていたSiウェハ事業およびSiウェハに関する権利義務や従業員1400名などを含むCVの資産もCVSへと移り、譲渡後はそのままSASが運営することとなる予定。
SASは、半導体用Siウェハおよび太陽電池用Siウェハの2本柱をビジネスとして展開しているほか、近年はLED用用サファイアウェハの事業にも参入しており、今回の買収により、同社の強みであるディスクリート製品の拡充、ならびに製造キャパシティの拡大、日本を含む海外の顧客基盤の拡大が可能になるとしている。
なお、同事業譲渡に伴いCVは、経営資源をセラミックス事業に集中させ、業界内で高いシェアを持つ半導体製造装置用セラミックス製品を有する半導体関連部材事業などの競争力の維持と強化を進めていくほか、第2の柱として期待されるエネルギー・環境事業の用途開発と新商品投入の強化を図り、成長を加速させていく計画としている。
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