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趣谈・新词新语丨低头族 月光族

人民中国·2020-07-28 18:11:44·文化
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摘要:“水晶族”“窗边族”“社用族”,这些都是啥?

作者:刘德有

“窗边族”(在职场内不受重视、被调至闲职的员工)、“社用族”(以工作为借口将公司经费用于个人吃喝玩乐的员工)、“原宿族”(打扮另类、张扬,喜爱原宿文化的人,原宿是东京中心的一个地名)、“水晶族”(崇尚物质主义,爱好名牌的女大学生)等等,我任驻日记者时(上世纪60年代),族字尾的词汇在日本层出不穷。不过,实际上,这类词是二战后才开始在日本兴起的,而中国原本并没有这样的说法。初学日语的中国人还闹过这样的笑话:听说“东京出现某某族”这个话题,误以为是日本出现了一个新的种族。

「窓際族」「社用族」「原宿族」「クリスタル族」など、「族」言葉が日本で続々生まれていたころ、中国の記者として東京に住んでいたが、「族」言葉は戦後日本の新しい現象で、中国にはそのような言い方は存在していなかった。日本語を学び始めたばかりの中国人が、「東京にナニナニ族、出現」という話を聞き、日本になにか新しい種族でも生まれたのか、と勘違いしたというウソのような笑い話があるほどだ。 

不过,改革开放后的三四十年间,在中国,各种“族”大量涌现,其数量比日本有过之而无不及。相当于日本通勤族的“上班族”、崇拜明星的“追星族”、离开家乡到城里挣钱的“打工族”等等,不一而足。在这其中,有几个相当新奇的词,我想在这里略作介绍。

ところが、改革開放後の30~40年の間に中国にも日本人顔負けのさまざまな「族」が出現するようになった。日本の通勤族に当たる「上班族」、スターを追っかける「追星族」、出稼ぎのため都心に出てくる「打工族」など、こちらの方も「族」言葉が続々と生まれているが、こうした「族」の中には、奇抜なものもあるから二、三紹介してみたい。  

趣谈・新词新语丨低头族 月光族

为明星疯狂呐喊的“追星族”姑娘们。(刘德有供图)

・月光族(月光族

这个词字面上看起来好像挺浪漫,但中文中的“光”含有“全没有了”、“一点儿不剩”的意思,这个词其实是指工资到月末全部花光的上班族。月光族原本是指上夜班的人,但不知什么时候起,第一种释义占据了主流。

どことなくロマンチックなイメージだが、中国語の「光」には「何もない」「何も残らない」の意味があり、実は月末までに給料を使い果たしてスッカラカンになるような勤め人を指す。月光族はもともと、夜間労働をする人を指していたが、いつの間にか、こちらの方が有名になった。

还有一个专门用在女性身上的词“月光公主”,乍一看会让人联想到“月光下的公主”这样浪漫的画面,其实则是指花钱无度、每月分文不剩的女白领。

同様に女性バージョンで「月光公主」という言葉もある。こちらも「月の光のお姫様」を連想させる優雅な言葉だが、実際は金遣いが荒く、毎月、一銭も残らないようなOLの総称なのである。 

曾有一段时间,在中国,“月光公主”的数量迅速增加,她们不再看重勤俭节约的传统美德,把每个月的工资全花在私家车、美容、购物、美食上,尽情享乐。这么说来,“月光公主”也可以意译成“スッカラカンОL(分文不剩的女白领)”、“買い物依存症ОL(购物成瘾的女白领)”吧。

中国では、一時期ではあるが、伝統的に美徳とされてきた倹約の精神を捨て、マイカーやエステ、ショッピング、グルメに毎月の給料を注ぎ込み、自分の楽しみをとことんエンジョイする「月光公主」が急増したことがある。したがって、「月光公主」はストレートに言えば「スッカラカンOL」、あるいは「買い物依存症OL」とでも意訳できようか。  

低头族低頭族、スマホ族

“低头族”就是日语里常说的“スマホ族(手机族)”。日语把重点放在手机上,而中文则把重点放在低头玩手机的动作上。在中国,智能机的普及程度很高,若说人手一部可能有些夸张,不过确实会让人产生一种街上每个行人都拿着智能机的错觉。据统计,中国十四亿人口中有八亿人持有智能机,不论是在地铁、公交、电车上,还是商店、公园,甚至是随便在街上走走,到处都是智能机用户。智能机已经成了生活中必不可缺的一部分,可以说是“现代利器”了。

日本でいうところの「スマホ族」である。日本はスマートフォンに焦点を当てているが、中国はうつむいてスマートフォンに見入る動作に重きを置いているのが特徴だ。中国のスマホの普及度は高く、誰もが持っていると言えば、言い過ぎだろうが、誰もが持ち歩いているような錯覚に陥るほどだ。統計数字によると、14億の人口のうち、8億人が持っていて、地下鉄、バスや電車の中で、商店や公園で、町の歩行中でさえふんだんに見掛けるほど、今では生活の中で欠かすことのできない「現代の利器」となっている。

改革开放后,中国每年都会出现很多“流行词”和“新词”,其中就有很多从现代日语中传来的词。这也是中日两国作为邻国,交流往来频繁的缘故吧。下面我就举几个例子。

改革開放後、中国では、毎年のように「流行語」や「新語」が増えているが、その中に、さまざまな現代日本語が流通しているのは、やはりお隣同士で、頻繁に行き来しているからだろうか。例えば、以下のようなものがある。     

黄金周黄金週、ゴールデンウイーク

如字面意思,黄金周就是日语中的“ゴールデンウイーク”,而“ゴールデンアワー”的中文是“黄金时段”,这个词也已经成为中国人的惯用词。

見ての通りゴールデンウイークの意。ちなみにゴールデンアワーは中国語で「黄金時段」と訳され、こちらも中国語としてすっかり根付いている。

“ゴールデンウイーク”一词,诞生于上世纪五十年代的日本电影界,是日本人自己造的英语词。造词之初,是想用这个名字在五月份的长假中吸引比正月和盂兰盆节时更多的客人。当然,中国和日本的节假日不同,因此,那时中文里还没有对应的词汇。

ゴールデンウイークは、1950年代の日本映画界で生まれた「和製英語」である。正月やお盆よりも、5月の連休期間中に客を呼び込みたいという期待を込めて命名されたものであり、当然、日本とは祝日が違う中国には存在しない言葉であった。

1964年开始,我成为常驻日本的新闻记者,有一次我往国内发稿时,遇到了如何翻译“ゴールデンウイーク”一词的问题。经过反复推敲,最终决定译为“黄金周”。

筆者は1964年から新聞記者として日本に常駐するようになり、記事を本国に送る際に、この「ゴールデンウイーク」をどう訳したらいいか、という問題に直面することになった。いろいろ思案したあげく、ひねり出したのが「黄金週」である。

当然,对于当时的中国人来讲,这个词实在太陌生了。那个时候,长达一周的假期对于中国人来说是一件奢侈的事情。

もちろん、当時の中国では全く耳慣れない言葉であり、当時、1週間も続く連休は中国人から見ればぜいたくなことでもあった。

改革开放后,中国也有了长假。现在每年有两次长假(国庆节和春节,通过周末调休,各有连续一周的休假)。因此,“黄金周”一词也成了人们耳熟能详的词汇了。据说,最初日本使用的也是“黄金週間”,而后因为该词不够抓人眼球,故而改为“ゴールデンウイーク”。不知什么时候,五十多年前我翻译的“黄金周”,已经成了中文里的惯用词了。

しかし、改革開放後は中国にも大型連休が設けられるようになり、いまでは、年に2回も大型連休をエンジョイできるようになった(国慶節、春節〈旧正月〉の2回で、休日の振替日を入れて1週間ずつ休みを取っている)。そのため、「黄金週」という言葉も国民になじみ深いものになった。聞くところによれば、最初日本でも「黄金週間」と言われていたが、インパクトに欠けることから、ゴールデンウイークに改められたという。それとは知らずに、50年ほど前に訳した「黄金週」が、いまでは中国で定着したことになる。  

漫步在北京街头,到处都能看到写着“写真”字样的招牌。日语里也有“写真”一词,但中文的“写真”和日语不同,指事物的真实反映、描写或人的肖像画。而当用作日语中的“写真”的意思时,有时其实包含下流的含义,如果和中国人用文字交流,用这个词时有可能招致误会,因此需要留意。而相当于日语“写真”一词的中文是“照相”。

北京の街を歩いていると、「写真」と書いた看板をよく見掛ける。この「写真」は日本でいう写真と違い、事物の正確なコピーや描写、肖像画を意味する。日本の写真の意味で使われる場合、時にはキワドイものもあり、下手に漢字の筆談などをすると誤解を受ける恐れがなきにしもあらずだから要注意だ。なお、日本語の「写真」に相当する中国語は「照相」という。

蒸发及其他蒸発、その他

当然,也有一些表达负面意思的日语进入了中文。例如“公害”、“不良债权”等等,不良债权中文里也叫“死账”、“呆账”,现在这几个词已经并用了。

もちろん、マイナスイメージの強い日本語も中国語に取り入れられている。例えば、「公害」「不良債権」などで、不良債権は中国語で「死賬」「呆賬」とも言うが、今は併用して使われている。

最近,中国发生了某造酒公司负责人因还不上贷款逃跑的新闻。新闻报道的标题是“会长为何‘人间蒸发’?”。中文里的“蒸发”原本没有这样的意思,很明显也是受到了日语的影响。原本,中文的“蒸发”一词只用于液体蒸发。

最近、中国の新聞に、ある酒造会社の責任者が借金返済不能のため雲隠れしたニュースが載っていたが、そのタイトルは「会長はなぜ『人間蒸発』したのか?」だった。中国語の「蒸発」にはもともとこのような意味はなく、明らかに、日本の影響を受けたものと考えられる。本来、中国語の「蒸発」は液体の蒸発にのみ使われていた。

此外,在吃这方面也出现了新词。

食べものにも新語がある。

趣谈・新词新语丨低头族 月光族

袋装“ウドン”上印着简体字的“乌冬面”。(摄影:沈晓宁)

乌冬面烏冬麺   

这个词从字面上来看,大概完全联想不到它就是“ウドン”吧。前几天,从超市回来的老伴儿问我:

“我看到有种食物叫‘乌冬面’,那是什么啊?”仿佛是发现了新大陆的样子,一脸兴奋。

“就是你也经常吃的日本的‘ウドン(面条)’啊。”我答道。

“啊,这样吗。”她脸上浮现出失望的表情。似乎是因为看到“乌冬”二字,以为是什么新奇的食材,非常好奇,结果却发现是吃惯了的“ウドン”,所以大失所望。可以说,这都是音译过来的汉字惹的“锅”啊。

字面からはウドンのイメージが全然湧かないのが「烏冬麺」である。少し前のことだが、スーパーから戻ってきた老妻が、

「『烏冬麺』という食べ物があったけど、あれ何かしら?」と、さも大発見をしたように興奮気味に質問してきたので、

「キミもよく食べている日本の『うどん』のことだよ」と答えると、「あら、そうだったの?」といかにもガッカリした表情になった。漢字の「烏冬」から、どんな食材なのか興味津々だったのに、食べ慣れたうどんだと分かって落胆したらしい。こうなると漢字の当て字というのも罪なものである。 

趣谈・新词新语丨低头族 月光族

刘德有

1931年出生于大连,日本文化专家,记者、翻译家。

1952年任《人民中国》翻译,编辑。

1955年到1964年,曾为毛泽东、周恩来、刘少奇等人做翻译。

1964年到1978年作为《光明日报》和新华社记者在日本工作15年。

1986年到1996年任中华人民共和国文化部副部长。

著作:《时光之旅》(時は流れて)《战后日语新探》(戦後日本語新探)

译著:《祈祷》(祈祷,有吉佐和子)、《山芋粥》(芋粥,芥川龙之介)、《突然变成的哑巴》(不意の唖,大江健三郎)、《残象》(残像,野间宏)等。

翻译:李家祺

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